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グローカルな多国籍チームで成し遂げた「世界初」

2018.04.10

2016年9月、5Gの要素技術「Massive MIMO(マッシブ マイモ)」を活かし、通信速度が遅くなりがちな駅や繁華街での快適なモバイル通信を実現する世界初のサービスが、日本で開始されました。この「世界初」をパートナーとして支えたファーウェイ・ジャパンのプロジェクトチームには、一度は退社して戻ってきた日本とフィリピンの中堅社員、そして新卒1期生で入社3年目の中国人の若手社員が参加していました。

堀江 亘(ほりえ・わたる)
デリバリーサービス事業本部
ネットワークパフォーマンスオフィサー
慶應義塾大学 博士課程(電子工学専攻)修了後、ロンドン大学 中央通信研究所にリサーチアシスタントとして勤務。帰国後、技術系ベンチャーを経て、2011年にファーウェイ・ジャパン入社。2013年に同業他社に転じた後、2014年に再入社。多数の商用プロジェクトに参画し、2017年には成績優秀者として個人表彰を受ける。保育園への送迎が楽しみなパパでもある。

マーク・アンソニー・ヴィセンシオ(Mark Anthony Vicencio)
デリバリーサービス事業本部
LTE-WCDMARFエンジニア
フィリピン・マプア工科大学(現マプア大学)電気通信エンジニアリング部卒業後、2011年にファーウェイ・フィリピンに入社。約2年半の在籍後、無線技術系ベンチャーへの転職のため来日。2014年末にファーウェイ・ジャパン入社。2016年、従業員の互選によるフューチャースター賞を受賞。日本では南国の故郷マニラとは異なる四季を満喫している。

苗 寅培(ビョウ・インベ)
マーケティング&ソリューション
セールス本部
セールスサービス&マーケティング部
マネージャー東京工業大学 修士課程(電気電子コース)修了後、2013年に新卒第1期生としてファーウェイ・ジャパンに入社。デリバリーサービス事業本部で無線ネットワークの最適化に携わったのち、2017年12月より現職。2014年に成績優秀者として個人表彰を受ける。中学の同級生だった妻と子どもの3人家族。遼寧省出身。


日本という先進市場で「世界初」の実現に携われる魅力

Q. 部署とご自身の紹介をお願いします。

堀江:デリバリーサービス(D&S)事業本部は、お客様の通信ネットワークの安定稼働をサポートする部門で、ネットワーク設計から導入、プロジェクト管理、最適化、保守などを行います。私はお客様のネットワークの課題を分析し、アカウントチームとともにソリューションを提案し、プロジェクト受注後は実際のデリバリーまでを一気通貫で担当しています。

マーク:同じくD&Sで、無線エンジニアとしてプロジェクトマネージャー(PM)や本社R&Dスタッフと密に連携し、お客様に高品質なソリューションを提案しています。

:ファーウェイ・ジャパン初の新卒採用で入社し、D&Sでお客様のネットワークの最適化を担当してきました。入社4年目となる昨年12月にソリューション営業を担当する部門に異動しました。

Q. 入社のきっかけを教えてください。

堀江:実は2度入社しています。2011年から2年ほど勤務した後、外資系の同業他社に転職しました。しかし、ローカルに決定権のない研究開発に近い業務だったことや、メールの書き方にも必要以上に気を遣う社風が肌に合いませんでした。ファーウェイはグローバル企業ですが、お客様に日々接する私たち自身が主体的に業務を進められます。在職当時の中国人上司に相談したところ、戻ってきていいよと歓迎してくれたため、2014年に復帰しました。

マーク:私もファーウェイには2度目の入社です。1度目は2011年、大学在籍中にインターンシップをしたことがきっかけでファーウェイ・フィリピンに入社しました。2年以上大規模なプロジェクトで経験を積みましたが、当時フィリピンでは2Gや3Gネットワークが主流だったため、先進市場である日本で4Gネットワークを勉強しようと、来日して技術系ベンチャーに転職しました。その後、もっと商用プロジェクトに関わりたいと考え、再度日本でファーウェイの一員となりました。

:私は新卒第1期生として2013年にファーウェイ・ジャパンに入社しました。学生時代から日本製品の高い技術力に憧れていたため、日本の難関大学に多くの卒業生を輩出している東北育才外国語学校で日本語を学び、東京工業大学・大学院に進学してMIMOなどの無線ネットワーク技術を研究しました。説明会で話を聞いた若手社員の活躍が印象的で、中国語・日本語・無線の知識という自分の強みを発揮できそうだと感じ、入社を決めました。

Q.「Massive MIMO」商用化プロジェクトでの皆さんの役割は?

堀江:PMとして、ネットワークのプランニングから現場での最適化まで、全フェーズをサポートしました。検証段階でそれまでの平均6.7倍に達する通信速度が出た時は驚きましたし、世界最先端を誰よりも先に体感でき興奮しました。先進的な日本市場で、ファーウェイの先端技術の導入をいちはやく決断されたお客様とともに商用化できたのは貴重な経験でした。

マーク:私は本社のR&Dチームと連携して、堀江さん達が吸い上げてきたお客様のご要望や課題に対しどんなソリューションが可能かを探り、提案する役割です。

:私はこのプロジェクトでも活用された通信品質の最適化ツールの導入にあたり初めてチームリーダーに任命されました。社内の技術リーダーのフォローがあったものの、入社2年目で、最初は正直怖かったのですが、お客様のもとへ足を運び、やりとりを重ねていくなかで徐々に評価をいただき、自信につながっていたので、このプロジェクトに再び参画できたのはうれしかったです。


Q. 多国籍のチームでスムーズにコミュニケーションを進めるコツは?

堀江:本社からの出向社員の多くは日本語を話せないため、私たち日本採用の社員にはお客様との的確なコミュニケーションが期待されています。チーム内でお客様のご要望が共有されていない時は、はっきり指摘して軌道修正します。こうした努力は、社内でも高く評価されていると感じますね。異なるバックグラウンドを持つスタッフに自分の意見を納得してもらえるように伝える力が必要です。

:誤解は必ず生じるものなので、それを前提に重要事項は必ずメールで報告し、社内のビジネスチャットツールや電話で再確認しています。また、スケジュール管理やお客様のご要望の理解に長けた日本人の管理職と、製品や技術に強い本社の研究開発スタッフという2つのリソースからサポートを得て自分のアウトプットを最大化するよう心がけています。

マーク:私の場合は日本語と中国語という2重の言語の壁がありますが、仕事上問題に感じたことはありません。ビジネスプラクティスの違いに留意する必要はありますが、重要なのはお客様の課題を解決できるかどうか。その目的さえ共有できていれば、壁は乗り越えられます。


Q. ファーウェイは成長のチャンスが多い会社ですか?

:自分で勉強しなければならないことが多いのは大変ですが、努力を糧に確実に成長できます。焦って結果を出そうとせず、わからないことは先輩社員に聞けば必ず助けてくれます。

堀江:経験を積んで徐々にステップアップというより、業務をしながら学んでもらうため、若くてもチームリーダーを任せてもらえることがよくあります。実績重視なので、モチベーションも上がりやすい。派遣社員からの正社員登用も多いですよ。

マーク
:本社のR&Dチームが技術面でしっかりサポートしてくれるので、日頃の業務からも多くを学べます。また、毎年全社で優秀チームや優秀社員に賞を授与するほか、部門ごとに毎月表彰を行うなど、さまざまなインセンティブがあり、やりがいにつながっています。


Q. これからの目標を聞かせてください。

:昨年12月にソリューション営業部門に異動し、求められる知識の幅が広がりました。多様な製品をしっかり理解して、お客様に最適なソリューションを提案できるようになりたいと思います。

マーク:5GやIoT、自律運用ネットワークの商用化などに関わりたいです。それに向けて社内のeラーニングシステムなどを活用しながら勉強を続けています。

堀江:5Gをリードするファーウェイでは学びのチャンスがたくさんあり、プロジェクトへの参加希望も実績が伴えば受け入れてもらえるので、知識を深め、5Gのプロジェクトに携わりたいと思っています。