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ファーウェイ・ウズベキスタン

2018.04.10

転換期を迎えた社会のデジタル変革を後押し

世界170か国以上で事業を展開するファーウェイ。このコーナーではその中から毎回1つの国を取り上げ、各国の通信事情や市場の動向、ファーウェイの事業展開や社会貢献活動について、現地の広報部員に聞きます。

ファーウェイ・ウズベキスタン

設立:1999年
所在地:タシュケント
従業員数:約300名、うち60%以上が現地採用(2018年2月現在)

ウズベキスタンの通信事情

固定電話加入者数・普及率 : 341万人・11.3%
携帯電話加入者数・普及率 : 2,327万人・77.3%
インターネット普及率(利用者ベース) :46.8%
固定ブロードバンド加入者数・普及率 : 275万人・9.1%(ITU調べ、2016年現在)
主要通信事業者 : ウズベクテレコム(Uzbektelecom)、UMS、ビーライン(Beeline)、ユーセル(Ucell)、ペルフェクトゥム(Perfectum)

今回登場するのは…

ファーウェイ・ウズベキスタン 渉外・広報本部 広報マネージャー
ダヴロン・アジゾフ(Davron Azizov)

ウズベキスタン国立世界言語大学の国際ジャーナリズム学部を卒業後、米国のストレイヤー大学で行政学の修士号を取得。学生時代からウズベキスタンの国営テレビ局で記者を務め、ジャーナリズムの経験を積んできたが、次第に広報への関心を高め、2010年に転職。官公庁、非政府組織、国際機関、企業の広報担当を経て、2016年にファーウェイに入社。大学時代には第二外国語として文法がウズベク語と近い日本語を専攻、「私はウズベク人です」と日本語で自己紹介できるのを誇らしく思っている。週末は2人の子どもたちと郊外に出かけ、自然の中でゆっくりと過ごす。大のサッカー好きで、かつてユースチームでプロとしてプレーしていた経験も。


Q. 外国企業に対する規制が厳しいウズベキスタン市場で、ファーウェイはどのようにして事業を成長させてきたのでしょうか。

A.  ウズベキスタンは1991年の独立から2016年まで25年間続いた長期政権下で国内産業の育成に重点を置いた政策が採られ、外国企業の参入が難しい市場でした。ファーウェイは1999年にわずか5名の従業員でウズベキスタン・オフィスを開設して以来、お客様やパートナー企業との協業を通じて一歩ずつ信頼を築き上げてきました。
最初のブレークスルーは2001年、現地の通信事業者にGSM(2G)の装置を提供したことでした。その後、2008年にCIS(独立国家共同体)地域初の3Gサービスを実現、2011年には同地域で最初のLTEプロジェクトに着手しました(商用化開始は2016年)。法人向け事業も2011年にスタートし、国内の複数の大学にビデオ会議システムやWi-Fiソリューションを提供しているほか、財務省の省内ネットワークも構築しています。2013年には、中国とウズベキスタンの合弁会社であるアジアトランスガスと天然ガスパイプライン建設をサポートするネットワークの提供に合意し、13種類にも及ぶサブシステムの立ち上げを含む大規模かつ複雑なプロジェクトを成功させました。
一昨年からは、広告・マーケティングをテーマとしたイベント『ADWEEK』で、グローバルな実績を背景としたイノベーションが評価され、「最も革新的なブランド」に2年連続で選出されました。国家民営化促進・競争力強化委員会や商工会議所が主催し、国内のさまざまな業界のエキスパートが交流するイベントでこうした評価をいただけたのはとても光栄です。

2006年から協賛しているウズベキスタン最大のICTイベント『ICT Week』。昨年はセーフシティソリューション、教育機関・政府機関向けソリューション、スマートホームなどを展示した。政府主導のイベントだが若者にも人気で、ファーウェイは通信事業者のブースで端末製品もアピールしている

Q. ウズベキスタンには中央アジア・コーカサス地域オフィスの機能も一部置かれていますね。

A. ウズベキスタンは近隣諸国に比べて治安がよく、気候も安定しており、人材確保や事業環境の整備がしやすいという利点があります。2008年に最初の地域オフィスが設置されましたが、現在は一部の機能をトルコに移し、技術ソリューションを中心としたサポートを各国に提供しています。また、グローバルで入札業務をサポートする入札サービスセンターや、お客様やパートナー企業と共同でソリューションの開発やテストを行う中央アジア唯一のCSIC(Customer Solution Innovation & Integration Experience Center)もあり、ファーウェイにとって重要な拠点となっています。

Q. ウズベキスタンのスマートフォン市場について教えてください。

A. ウズベキスタンには2,000万人以上の携帯電話ユーザーがいますが、約70%がフィーチャーフォンを使用しています。スマートフォン市場はまだ発展途上ですが、若者を中心に手ごろな価格のハイクオリティなスマートフォンに対する需要が年々高まっています。ファーウェイ製品で『P8lite』や『Honor』など、100万ウズベキスタン・スム(約1万3,000円)以下のエントリーモデルが人気です。ウズベキスタンではSIMロックフリー端末とSIMカードを別々に購入するのが主流ですが、通信事業者と共同で「ファーウェイ端末を買うとボーナスパケットがもらえる」といったプロモーションを行うこともあります。Facebookのほか、ロシア発のSNS『Odnoklassniki(アドナクラースニキ)』やモバイルペイメントにも使えるメッセンジャーアプリ『Telegram』が普及しており、ここ数年でさまざまなアプリやモバイルサービスが広がりを見せています。

■ウズベキスタンでファーウェイのブランドアンバサダーを務める、サッカー審判員のラフシャン・イルマトフ氏(中央)

■2016年のリオデジャネイロオリンピックではボクシングの代表選手団のスポンサーに。選手たちは大健闘を見せ、11名中7名がメダルを獲得した

Q. スポーツを通じたブランディングも始めていますね。

A. ウズベキスタンで事業を開始してから20年近く経ちますが、一般の消費者には最近までファーウェイというブランドがあまりよく知られていませんでした。そこで2016年、アジアサッカー連盟から最優秀レフェリーに5回選出されたサッカー審判員のラフシャン・イルマトフ(Ravshan Irmatov)氏をブランドアンバサダーに任命しました。誠実、信頼、公平を体現する人物として国民から尊敬されている同氏を起用することで、「ファーウェイ製品は正しい選択肢」「安心のカスタマーサポート」というメッセージを発信しています。また、2016年のリオデジャネイロオリンピックの際にはボクシングのウズベキスタン代表選手団のスポンサーとなり、選手たちは金メダル3個、銀メダルと銅メダル2個ずつを獲得、大健闘しました。こうした活動を通じてメディアへの露出も増え、ダイナミックな成長と信頼できるサポートという企業イメージが浸透してきました。


Q. CSRではどんな取り組みをしているのですか。

A. ICT人材の育成に注力し、80校以上の大学、高校、中学校でICTを活用したインタラクティブな授業を実現したほか、タシュケント情報技術大学とともにHAINA(Huawei Authorized Information and Network Academy)を立ち上げ、年間200名以上の学生にICTトレーニングを提供しています。昨年はインハ大学タシュケント校(韓国の仁荷大学の分校)で奨学金制度も開始しました。今後も熱意ある将来有望な学生たちをサポートし、彼らが最大限に力を発揮して目標を達成できる環境を提供していきたいと考えています。

■タシュケント情報技術大学では2016年からICT教育プログラムHAINAを実施

ウズベキスタンは現在、新たに就任した第2代大統領のもとさまざまな改革が進められており、とりわけICT産業の育成は重要な政策課題です。政府は昨年、技術革新や起業支援を目的にイノベーションセンターを設立。大統領は2018年を「活発な起業精神と革新的なアイデア・技術をサポートする年」と位置づけており、さらなる取り組みが期待されます。国内でICT部門のトップ10に入る企業とみなされているファーウェイは、デジタル変革に向けて大きく舵を切ったウズベキスタンの発展を、テクノロジーの推進と人材育成で引き続き後押ししていきます。

※1ウズベキスタン・スム=0.013円換算